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海外駐在妻物語11

自転車通学へ

DJがラジオで「Spring has come!」と叫んだ途端、
季節は一気に春を飛び越して夏になった。
まるでビデオを早送りで見ているようだ。
今まで槍を持って吹きつけていた風が、今日は頬にやさしくキスして過ぎていく。
空は青く高く澄み、芝生は鮮やかな緑になり、花が一斉に咲き出した。
梅も桃も桜もチューリップも一緒に咲くのだ。
みんなが春を待ちわびていたのが肌で感じられた。

2月にカナダに来て、いきなりバス停で凍死しかけた私だが、
その後の寒さはなんとかやり過ごした。
ただ、乾燥がひどいので、毎朝鼻血とともに目が覚めた。
寝ているうちに鼻の粘膜が乾燥し、出血するのだ。
でも、春が来て、鼻血起床ともおさらば。気分も自然と明るくなった。

月・水・金の朝、同じバスに乗って学校に行く。
バスでも顔見知りが出来て挨拶を交わすほどに、私の通学も習慣になってきていた。
毎朝、決まって私に「Good Morning」と声をかけてくれる男の子がいる。
多分、私より少し年下の20歳前後だろう。
私の通う英語の学校よりまだ少し向こうにある「施設」に通っているようだ。
カレは知的障害を持っていると思う、多分。

初めは「おはよう」と挨拶をしてくれるだけだったが、
段々とその後話しかけるようになった。
障害のせいもあり、私にはカレの話が全然わからない。
でも、毎朝ウレシそうに話すので、適当に相槌を打って、話相手になっていた。

ある朝、私はいつものバスに乗り遅れた。
次のバスに乗るべく、バス停に向かうと、カレがバス停に立っていた。
カレはいつも乗っているバスから途中下車して、私のことを待っていたのだ!
カレは私を見つけると満面の笑みを浮かべて、
「You are late!」と言った。
「怖い…」恐怖を感じた。

→12に続く

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カスピちゃん

Author:カスピちゃん
弓と布と毛糸と
絵の具と戯れ
メロンパンとたこ焼きを
こよなく愛する
大阪のおかん。

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