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海外駐在妻物語 33


エドモントンの愉快な仲間たち?

エドモントンの町は、中心を流れる川で2つに分かれる。
川の北側が、アップタウン。
新しいビルが立ち並ぶビジネスの中心街だ。
川の南側は、ダウンタウン。
古い建物が並び、少々ガラの悪い地区となる。
【ダウンタウン】とは、町の中心の繁華街のことと
和訳されるが、このようにアメリカやカナダなどの
だだっぴろい土地では、【町の中心】が開発とともに
動いていくのだ。
古いビルを壊して立て替えるより、新しく建設していったほうが
効率的なので、大体の街には、古い朽ちたビル街と
新しい今の中心地区が隣接してある。
そして、古く朽ちたビルには、浮浪者たちが勝手に住み着くのだ。

エドモントンには、浮浪者はほとんどいない。
答えは明快だ。
【エドモントンの冬を暖房のない屋外では越せない】から。
夏の終わりに、ロッキー山脈を越えて
バンクーバーに行こうとする浮浪者を
山中で見かけることがある。
今のうちに、温暖なバンクーバーに移っておこうと
いうわけらしい。

エドモントンの街は、道が碁盤の目のように走っているので
住所をきいただけで、大体の場所がつかめる。
南北に走る縦の道をストリート(St.)
東西に走る横の道をアベニュー(Ave.)で表示する。
そしてそれが北から1st St.
東から1st Ave.となる。

例えば、【32081 15th Ave】という場所は
15th Ave.沿いで 32と33ストリートの間になる。
道の右と左で、偶数と奇数が分かれているので、
地図がなくても、大体はわかるのだ。

*****

大男ケビンは、-15℃の中、夫と私をクルマに詰め込むと
ペロンペロンのGジャンを車内で脱ぎ、
Tシャツ1枚の格好で、どこまでもまっすぐな道を
ビュンビュン飛ばしていった。
道は真っ白だったが、不思議とそれが雪には見えなかった。
エドモントンでは、路面に塩をまくだけでなく
細かな砂利をまいて、滑り止めにする。
そして、降り積もった雪は、どんなに晴天のもとでも
解けることがないので、石灰のようにみえた。

空は抜けるような青さだが、
エドモントンはどこか【灰色の街】という印象だった。
多分、無機質な印象は、人が全く歩いていないからだろう。
その灰色の街に向かって、腕に刺青を入れたケビンは
クルマを走らせていた・・・・

******

除雪された灰色の雪が、道を迷路のように感じさせ、
その幅を狭くする。
寂しい事務所街の一角で、車が止まった。
目の前のオフィスに、見慣れた夫の会社のロゴが見えた。
土地が広いので、建物が低い。
空がとてつもなく広く感じ、余計に寂しさを増す。
建物の中に入って、いよいよこれから夫がともに仕事をする
仲間に会うことになった。

チャーリーは、60歳近いジョン・ウエインに似た
ハンサムなおじさんだ。
カレは、社員ではなく、自分の会社を持っていて、
契約で働くセールスマンだ。
そして、チェーンスモーカーというのは
この人のことだろう。
深いしわの奥に優しい目を持つ、ナイスガイ。
一番お世話になった人だ。

ポールは、ビール腹を持つ、ひげ面の男だ。
笑顔が妙にかわいい。
ちょっと厳格なサンタクロースのイメージだ。

ティムは、洋画に必ず出て来る、
小柄で狡猾なおしゃべりな臆病モノといったルックスの男だ。
ほら、前歯が欠けてる。。。っていうイメージの。
見た目はそうだが、ティムはとても優しい無口な人だ。

ダンも空港に現れたケビンに負けない大男だ。
バイクにトラクター、馬牛なんでもござれの
二輪・四輪・4つ足も、乗りこなす。

そして、私たちを空港から連れ去った・・・いや
ここまで連れてきてくれたケビン。
私たちより年下だが、すでに小学生の子供を持つ。

もう一人、忘れてはいけない人・・・ダナだ。
事務所唯一の女性だが、多分、事務職ではなく
メカニック担当だったのではないか・・・・。
彼女は、私にとって強烈な印象を残している。

みんな、見るからに陽気ないい人だ。
私たちをとても歓迎してくれているのがわかる。
ただ・・・ただ・・・・全く何を話しているのかわからない。
これが英語か??と思うほど
私にはゼンゼンわからないのだ。

トロントの人は、言うなら【標準語】で話していたのだろう。
そして、トロントの夫の会社の人は
日本人慣れしていたので、私たちに合わせて話してくれていた。
私は初めて、大阪弁でまくし立てられたときの
東京人が感じる恐怖といらだちを身をもって理解した。

・・・・英語がちっともわからない・・・・・
また、ここからスタートするのか、、、、

ほんとに、やっていけるのだろうか。

そんな、私の憂鬱な気持ちを察してか
ダナが、隙間の開いた前歯でニカっと笑いながら
話しかけてきた。
【ねえねえ、いいもの見せてあげるよ。
ちょっと、ついといで】

見せられたものは、彼女の新しい
トラックだった。
荷台のある、ホンモノのピックアップトラックだ。
よく、洋画の山の場面に出てくる
レンジャーが乗ってるような、よくあるあのトラックだ。

・・・??・・・!!・・・??・・・

【この前、や~~~っと手に入れたんだよ~
どう?カッコええでしょー!!
トラックはやっぱり赤だよね~~
見てみて!この、ラインがセクシーでしょー
ほんと、たまらないわ~~】

そして、彼女はボンネットをあけて
私にトラックのエンジンを見せながら
こう言った。

【Beautiful, eh?】


・・・・・・ほんとのほんとに
私はここでやっていけるんだろうか・・・・・・・・・・


******



引き出物のお茶、
こう開くとは、想定外でした・・・

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カスピちゃん

Author:カスピちゃん
弓と布と毛糸と
絵の具と戯れ
メロンパンとたこ焼きを
こよなく愛する
大阪のおかん。

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